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順天堂大学医学部付属病院の完成予想図。浦和美園地区で2027年に開院予定=埼玉県さいたま地域医療構想調整会議資料から
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 さいたま市内で検討されていた順天堂大医学部の新しい付属病院計画をめぐり、同大の代田浩之学長らが30日、県庁で大野元裕知事と面会し、計画の断念を伝えた。病院整備費の高騰などが理由という。新病院の建設が決まってから9年、計画は白紙に戻ることになった。

 知事室の面会は同日午前9時半ごろから非公開で行われた。県によると、代田学長は「学内を挙げて検討したが、建設費の高騰、医療機関を取り巻く状況に変化があり、実現に持っていくことは困難となった」などと話したという。

 面会後に報道陣の取材に応じた代田学長は「期待をしていただいておりました県民の皆様に大変申し訳ない」と謝罪した。

 同大は7月末、当初は約400億円と見込んでいた事業費が5倍超の2186億円、開院時期も予定の2027年11月から20カ月延期することを大野知事にメールで伝えた。知事は同大に計画変更申請の提出を求めたが、大学側から提出がないため、12月2日を期限に設定していた。

 県などによると、同大からは…

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